巻き爪による化膿

巻き爪の治療には様々な方法があり、軽度の場合は自分で治すことも出来ます。しかし自分で治療する場合に、是非警戒してほしいポイントがあります。それは、化膿の進行です。

巻き爪では、爪の食い込みによって周囲の皮膚が傷つき、化膿してしまうことがあります。コットンパッキングなどで巻き爪を治療するにつれ、治っていくものなのですが、時には炎症が深部に進んでしまうことも。この症状は黄色ブドウ球菌や連鎖球菌など、化膿菌の感染によって起こります。

化膿菌に感染し、赤く腫れて激しい痛みを伴うものを、ひょうそといいます。爪が取れてしまうこともありますし、関節や骨に炎症が及ぶと指を曲げられなくなります。

さらに、化膿菌が骨に感染しておこる骨髄炎も心配です。赤く腫れて激痛があるのはひょうそと同じなのですが、こちらは高熱や悪寒を伴ったり、骨が溶けたりすることもあるそうです。

初期のうちであれば抗生物質や鎮痛剤などで治療出来るそうですが、膿を出す為に切開手術が必要な場合もあります。また骨が損なわれる重症例では、壊死した組織を取り除くなどの外科手術を受けることになります。

上記のような重症化は滅多に見られないようですが、巻き爪で化膿が起きている場合は、悪化の可能性も念頭に置いておきましょう。「ちょっと化膿しているだけ」と放置・放念するのではなく、「化膿が治らないようなら早目に病院で治療してもらおう」という気構えが大切です。

特に、体調不良の時は要注意です。体の抵抗力が落ちているので、化膿菌の感染・増殖を許しやすいと考えられます。

巻き爪の自宅治療は、自己管理のもと慎重に行いたいですね。