サイズの合わない靴が原因?

なぜ、巻き爪になってしまうのでしょうか。

日本形成外科学会によると、「足の巻き爪の原因は靴」だそうです。何でも、日本であれ西洋であれ、靴を履かなかった時代には巻き爪は無かったのだとか。靴による圧迫が、巻き爪に大きく関わっているのは確かなのですね。

先端が細い、かかとが高い、小さい、大きい、素材が硬い・・・。このような靴の使用が、巻き爪の温床になるとされています。

先端が細いものやかかとが高いもの、小さいものを履いていると、必然的に爪先が圧迫されますよね。また大きいものは靴の中で足がすべり、爪先が靴に当たってしまいます。特に硬い素材の靴の場合、爪先への負担はさらに大きくなると言えるでしょう。

しかし、圧迫されたからといって、なぜ爪がくるくると巻いてしまうのでしょうか。
一説には、爪の特性と地面からの圧力のバランスが崩れた為、と言われています。

この説は、そもそも人間の爪は内側に巻きやすいものである、という考えが土台となっています。
通常は、地面を踏みしめることで下から圧力が加わり、ごく緩やかにカーブする程度で保たれている。ところが靴の不具合により爪先に負担がかかると、人は無意識に痛む部分をかばおうと、爪先に負担がかからない歩き方になってしまう。すると爪先への圧力が減って、巻いてきてしまうのだそうです。

そういえば、下半身麻痺の人や車椅子の高齢者など、巻き爪は歩くことがない・歩く機会が少ない人に見られると聞きます。私の亡くなった祖母も、寝たきりになってから巻き爪がひどくなり、一度治療をした事がありました。上記の説は、そうした実態とも合致していますね。

ちなみに、足に良い靴とは無理のない形状であるのはもちろん、かかとがぴたっと納まって、かつ爪先に1センチほどゆとりがあるものだそうです。靴ひもタイプのものはきちんと靴ひもを締め、靴の中で足が遊ばないようにするのも大切です。